新年明けましておめでとうございます。
平成24年、辰年。
本年がみなさまにとって、より良い1年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
さて、去年の話で申し訳ないんですが、12月に池袋のミネラルショーに行って来ました。
以前にも話したと思うんだけど、うちのカミさんはヘンテコな形をした水晶が大好きで、
今回もヘンテコリンなそれがないかと探しに行ったんです。
で、ありましたよ。
買ってきたのは3つだけど、それぞれ満足できるヘンテコさ。
どれもヘンテコな形をしてるでしょう。
いったいどうなったらこんな形になるんだろう。
それを想像するのがとっても楽しい。
そしてその中でもお気に入りがこれ。
ホントになんでこんな形になるんだろう。
私たちは「龍の爪」って呼んでます。
それっぽく見えるでしょ。
で、それで龍の爪。ここで今年の干支の辰と繋がるんだけど、
龍ってその手に丸い玉を持っているよね。
これね。
この玉ってなんだろう、なにで出来ているんだろうって思ったことない?
私も詳しくは知らなかったのだけれど、あの玉は如意宝珠(にょいほうじゅ)と
いってサンスクリット語で「意のままに様々な願いをかなえる宝の珠」という意味。
でも、その如意宝珠、もともとは龍が持っていたものではなく、
インドのヘビ神が持っていたもの。
それが古代中国に伝えられたときに、ヘビ神を龍と訳したことによって、
龍と如意宝珠が結びついた。
だから地域によっては如意宝珠を持っていない龍も多くある。
ただし、この如意宝珠が何で出来ているかはわからない。
まあ、神の持つ宝が具体的な何かで出来ていると考えること自体が
意味のないことだといえるから、わからなくていいんだけどね。
それでもあえて考えるなら、「気の力」とか「人の心」とか、それら超自然的なもの。
それが具現化したものが如意宝珠なのだろう。
もちろん「意のままに様々な願いをかなえる宝」とはいえ、7
つ集めるために冒険をする必要はないよ。
もともと神の持ち物なんだから、人間がどうこうできるものじゃない。
人間は届かないと思いつつも、信じてお願いするしかないんだよ。
話は変わって、アジア全域で信仰の対象になっている龍なんだけれど、
爪が5本のもの、4本のもの、3本のものと3種類あるんだよ。
中国の龍
※画像はウィキペディアより
アジアの龍
※画像はウィキペディアより
日本の龍
※画像はウィキペディアより
このなかで、最高位である5本爪の龍を使うことが出来たのは
古代中国の皇帝だけだったそうだ。
遥か昔、アジアは「古代中国こそが世界の中心」という中華思想というものに
支配されていて、中国から遠く離れるほど「野蛮な土地」とされていたんだ。
実際、周辺国のほとんどが中国の支配下にあって、日本もその中に入っていた。
最高位である5本爪の龍が使えない周辺の国は4本爪の龍を使い、
さらに周辺の国になってしまう日本は4本爪も使えず3本爪の龍を使った。
そのような歴史があって、現在でも日本で描かれる龍は3本爪なのだそうだ。
ところが鎌倉にある建長寺(けんちょうじ)に描かれている龍にはなんと5本の爪がある。
最初に見てもらったこの写真。
これが建長寺の龍。
これが描かれた当時、本当ならば中国皇帝の逆鱗に触れ
とんでもないことになっていてもおかしくない。
でも日本は約1400年前、聖徳太子の時代に中華思想から抜け出し、
アジアでは唯一といっていい独立国になっている。
「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。つつがなきや」
というやつね。
だからこそ、中国皇帝と同等のことが出来たのだと思う。
ほとんどの国が20世紀初頭まで中華思想から抜け出せなかったことを
考えても、なんだかんだいって日本って大した国なんだと思うな。
辰年だからこそ龍から日本の歴史をひもといてみるのも興味深くて楽しそうだよ。
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2012年といえばマヤ予言終末の年でしたっけ?
なんかさ、去年とか一昨年に映画とかでもさんざん煽っちゃったせいで、
いざ2012年になってみると「あれ? まだ2012年になってなかったんだっけ?」
なんて拍子抜けしてる人もいたりして。
でさ、2012年の予言ってたぶん外れるよね。
だってさ、なぜなら次の終末予言が2020年に控えているんだから。
「次の」って、なにそれって思うけど、「インド暦によると2020年3月20日が
人類の危機の日であり、マヤ暦も計算し直すとこの日と一致する」んだってさ。
しかも、2020年が外れても、さらに2030年滅亡説が控えているからね。
(こっちは聖徳太子の予言なんだそうだ)
終末思想というものは世界が続く限り尽きぬもの。
しかし、そんなものに惑わされず、地に足をつけて一歩一歩しっかり生活していきましょう。
今の日本、それが一番大切なことだと思います。