3月っていうと誕生石はアクアマリン。アクアマリンは名前の通り、海のような淡い青が美しい石。でも、アクアマリンは一回紹介してるよね。
今回は同じ青つながりってことで、曹珪灰石(そうけいかいせき、または、ソーダけいかいせき)を紹介するよ。
ところで、曹珪灰石って、わざと日本語で書いているからね。大人気のこの石がなんという石か、どこでわかるかな。
※ すでにわかっちゃったっていう人。早すぎです。
さて、この曹珪灰石はほかに白や緑がかったもの、そしてピンクっぽいものもあるけど、一番人気は青。
青一色というよりも青空に雲が浮かんでいる感じ。印象としては空なんだけど、流通名は海にちなんでいて、それが一般的。
層珪灰石自体は18世紀に発見されていたんだけど、青が発見されたのは1974年でかなり最近のこと。ショップに並びはじめたのは1990年くらいから。
ちょうどこの頃、カミさんがさっそく買いに行ったらしいんだけど、高くて手が出なかったらしい。
そういうわけで、この石は一般に認知されるようになってから、まだ20年くらいしかたっていない本当に新しい石なんだ。
最近は世界各地で見つかりはじめているけれど、発見されてからしばらくはドミニカ共和国からの産出しかなかった。それなのにじゃんじゃん採掘したため、今はもうほとんど枯渇状態らしい。
だから高い。ビーズでもラピスのいいものより高い印象がある。もともと青い石って人気あるしね。
※ ここでわかった人、なかなかやりますな。もっとドップリ石に浸かりましょう。
さて、曹珪灰石の英名はギリシャ語の「凝結する(ペクトス)」からきている。
ペクトスと聞けば、「ああ、ペクトライトね」と思う人も多いんじゃないかな。
「凝結する」というとおり結晶は細かく針状で、それがギュッと固まっている。ヒスイ(硬玉:ジェダイト)や結晶でないインカローズ(菱マンガン鉱:ロードクロサイト)と同じタイプ。見た目も、まるで青いインカローズのようなものもある。並べて床の間に飾りたいね。
ところで、昔から青い石は「心を落ち着かせる」とか「冷静になる」といわれているよね。じゃあ、この石もそうなのかというとちょっと違う。
この石は基本的に「愛と平和」を表し「平穏と友情」をもたらしてくれる。
また「自分を愛すること」もできるようになるらしい。他人に愛をあたえるために、まず「自分の中に愛をためよう」ってことなのかな。
※ この時点でわかった人は、普通(……す、すみません)。
というわけで、この石の名前は……
ラリマー
でした。
※ え? なにそれ。って思った人。
それはいけない。早くショップに行ってラリマーを見てくるのだ。
ラリマーの語源は発見者のミゲル・メンデス氏が娘の名前の「ラリッサ」とスペイン語で海を表す「マール」から作った。もう宝石名として定着しているね。
ラリマーも青一色の方が価値が高いんだろうけど、それじゃトルコ石と色が似ているから勘違いされそう。ラリマーの方がきめが細かくて透明だけど。
カミさんは少し白が入っていた方がラリマーっぽくって好きなんだって。でも、青一色のラリマーなんて見たことないけどね。