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地球のかけら

【第1回】宝石は採るもの!?旅のはじまり

2007年3月 1日
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宝石っていうと世間一般ではどんなイメージを持たれているんだろうか。
とにかくキレイなもの? セレブの持ち物? それとも、盗賊が盗むもの?

いずれにしても、メチャメチャ値段が高いというイメージがあることは間違いない。
ところで、先日「宝石、買った方が安い? それとも採った方が安い?」という企画をテレビでやっていた。宝石立国であるスリランカまで行って土地を借り、3日間そこを掘って原石を探すというもの。
最終的に約7万円の費用で鑑定金額16万円。「宝石は採った方が安い」という結論だったが、費用の中に飛行機代が入ってないやんけ! 往復のそれを入れたら赤字確実だ。
いやいや、番組に文句をいいたいわけじゃないんだ。スリランカまで行って宝石を探すなんて、私だって絶対やってみたい。
何をいいたいかっていうと、そもそもスリランカまで行くなんて「宝石は外国にあるもの」と思い込んでないかってこと。

ここでひとついわせていただきたい。
「あのくらいの宝石なら日本でも採れる!」
おおー、ビックリしてもらえた?
多少表現に誇張はあるけど、日本はダイヤモンド以外ならば、ほぼすべての宝石が見つかっているのは事実。さらに、日本ほど多種類の宝石が見つかっている国もかなりめずらしい。ほとんど知られていないが、日本は世界でも有数の宝石大国だったのだ。

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それならばなぜ日本産の宝石は出回らないのか。その理由は簡単。人件費が高すぎるため商業的に成り立たないのだ。
現在、宝石を採掘している鉱山は日本にひとつもない。ということは、足下にはまだ誰にも触れられていない無垢な宝石が眠ったままでいることになる。

私がそれを知ったのは結婚後のこと。カミさんが「石マニア」で、鉱物の話をやたらと聞かされるようになっていたからだ。
そんなある日、茨城県にガーネットの採れるところがあるとカミさんがいいだした。石のことなど何も知らない私は「そんなバカな」と思ったのだが、すでに行く気になっている彼女は興奮状態。私は彼女を拒否できるはずもなく、渋々車を走らせた。
林道の脇に車を停め、そこからわずか5分。山の中ならどこにでもあるような砂防ダムをちょいと越えたところがその場所だった。
しかしそこはたんなる沢。岩がゴロゴロしているだけで宝石の気配など感じない。とりあえず足下の土をシャベルですくい、フルイに入れ沢で土を落としそれをのぞき込んだ。
ああ、この瞬間が運命の分かれ目だった。
なんとそこにはワインレッドに輝くガーネットの結晶がいくつもあったのだ。

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以来、私たちは宝石の原石を求め全国を旅するようになった。今となってはカミさんより私の方がうるさいくらいだ。

さあ、宝石、パワーストーン、鉱物を合い言葉に石の旅に出かけよう。
石はおもしろいぜえ! って、それはみんな知ってるか。
 

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